【BRANDED SHORTS 2019 レポート】家族の愛に、企業哲学を忍ばせて。

ネスレシアター最新ブランデッドムービー『上田家の食卓』プレミア発表会レポート

アジア最大級の国際短編映画祭である、ショートショートフィルムフェスティバル&アジア。その一部門、ブランデッドムービー(企業や団体がブランディングを目的に制作したショートフィルム)を表彰するBRANDED SHORTSのイベントとして2019年6月11日に行われたのが、「ネスレシアター」の最新作『上田家の食卓』のプレミア上映会です。
イベントには、主演のMEGUMIさんや堀部圭亮さんをはじめとしたキャストと、本作のメガホンをとった平林勇監督が登壇。さらに、作品上映に先立って行われたオープニングトークには、人気子役の鈴木福くんも登場しました。
作品の制作秘話からブランデッドムービーの意義や未来まで……さまざまなトピックが語られたイベントの様子をお届けします。
 

■ オープニングトーク――クライアント、役者、制作。ブランデッドムービーは全員の課題を解決する

 
発表会のスタートは、世界のショートフィルムやオリジナル作品を無料で楽しめるWeb映画館「ネスレシアター」を運営するネスレ日本株式会社の代表取締役 社長 兼 CEO 高岡浩三さんと、SSFF & ASIA代表 別所哲也のトークから。
初年度からBRANDED SHORTSをサポートし、いち早く動画マーケティングに取り組んできた高岡さんは、ブランデッドムービーの可能性と今回の作品制作の狙いについて次のように話しました。

 
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高岡:私たちネスレ日本は、消費者とコミュニケーションできるオウンドメディア『ネスレアミューズ』を運営しています。「ネスレシアター」は、そのなかのコンテンツのひとつであり、今最も力を入れている取り組み。なぜなら、ブランデッドムービーは大きな可能性をもっているからです。例えば、その影響力が及ぶ範囲は国境を超えます。ブランデッドムービーは、広告でありながらエンターテイメント性のある映像作品としての側面をもっていますよね。そのため、言語を翻訳さえすれば世界中の人々に受け入れられ得るんです。そして、ブランデッドムービーは、受け手の理解と共感につながる効果的な手段でもあります。
今、当社が注力している事業が、「ネスレ ウェルネス アンバサダー」。無料の食事分析などによって顧客一人ひとりの不足栄養素を明確にし、それを補う製品を提供するものです。近年はサプリメントを摂取する方が増えていますが、“自分に必要な栄養素を選ぶことが必要”という事実はあまり知られていない。そこの認知度を上げるためにつくったのが、『上田家の食卓』なんです。エンターテイメントとして作品を楽しんでもらいつつ、私たちが伝えたい情報を無理なく発信し、視聴者に「自分にも必要かも」と思ってもらう。それができるのが、ブランデッドムービーだと考えています。
 
別所:高岡さんはブランデッドムービーの特性や可能性に早くから気づき、自社の問題を解決する手段として積極的に採用していますよね。ここでみなさんにご紹介したいのが、エンターテイメントの世界にも、ブランデッドムービーで問題解決に取り組もう考えている方がいるということです。
 
別所に紹介されて登場したのは、テアトル東京アカデミー代表取締役の白籏政道さん。白籏さんは、ブランデッドムービーで子役の育成に関する問題を解決したいと考えているそう。
 
白籏:当社にはたくさんの子役が所属していますが、思うように活躍の場を得られない子が多いのが現状です。その子たちにもっとキャリアを積ませてあげるには、どうしたらいいか……その答えのひとつが、近年目覚ましい成長を遂げているブランデッドムービーでした。
 
別所:世界には、有名、無名を問わず素晴らしい演技ができる子役がたくさんいます。ブランデッドムービーは、そんな子役たちに光を当てられるはず。そうなれば、ブランデッドムービーはネスレ日本さんのようなクライアントの問題だけでなく、演者の問題も解決する手段になりますよね。もちろん、作品をつくるには監督をはじめとした制作者も必要ですから、彼らの活躍の場にもなる。つまり、3者の問題を解決する手段といえます。
 
さらにここで、もう1名ゲストが登場。テアトルアカデミーグループのアットプロダクションに所属する、鈴木福くんです。福くんは、子役のブランデッドムービー出演についてこう話します。
 
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鈴木:子役の人数って、とても多いんですよ。みんな日々稽古に励んで演技の腕を磨いていますが、その成果を披露できる機会は少なくて……。ブランデッドムービーは、長編映画よりもたくさんつくられますよね。そこに子役が出させてもらえることは、夢を叶えられる子が増えるということなので、ぜひそうなってほしいです。
また、現場で先輩の俳優さんや監督さんと接することで学ぶことは本当に多いので、スキルアップにもつながると思いますね。
 
高岡:福くんもぜひ、「ネスレシアター」の作品に出演してくださいね。
 
鈴木:はい、よろしくお願いします!
 

■ 『上田家の食卓』上映・舞台挨拶――主演のMEGUMIが断言、「平林監督はドSです(笑)」

 

 
オープニングトークに続いて、いよいよ『上田家の食卓』第1話を上映。その後の舞台挨拶には、別所と平林勇監督、主演のMEGUMIさん、堀部圭亮さん、筒井真理子さん、木村皐誠くんが登壇しました。
冒頭、MEGMIさんが体から草を生やし、それをちぎってもぐもぐと食べるシーンが話題に。平林監督の“ドS”な無茶振りに、キャストが物申します。

 
平林:ブランデッドムービーは、“つかみ”が大切なんですよ。映画館でお金を払って観る長編映画とは違い、インターネットを使って無料で観られるので、興味が湧かなければクリックひとつでとばされてしまう。だから、誰もが思わず続きを見たくなってしまう、インパクトのある映像をつくる必要がありました。そこで、MEGUMIさんの体中に草を巻いて、食べてもらうことにしたんです。
 
MEGUMI:あまりにも発想が斬新すぎて、台本を読んだ時点ではどんな状況かイメージできませんでした。いざ撮影するときになって、草に身を包みながら「こういうことね」と(笑)。平林監督って、とても優しいけど“ドS”なんですよ。私も芸能界でそれなりに長く活動させてもらっていて、特にグラビア時代には体も張っていますが、本作では初体験がたくさんありました。2話以降にも衝撃のシーンがあるので、私の頑張りをぜひご覧になってほしいです。
 
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堀部:僕はバラエティ出身ですが、“たらい落とし”を経験したのは今回が初めてでした。多分、背が縮んだと思います……。しかも1テイクでOKとはいかず、2回も痛い思いをすることになって。でも、2テイク目で完璧な映像が撮れたので、「2テイクは避けられないものなのだな」と悟りました(笑)。
 
MEGUMI:あとは、本作の多くを占める食事のシーンでも、監督から無茶振りがあったんですよ。「しゃべりながらいっぱい食べて、いっぱい動いてほしい」って言うんですね。これがまた難しくて、ドSとしか言いようがない。
 
堀部:アングルなどを変えながら何度も撮り直して、それを編集でつなぎ合わせてひとつの映像にするので、食卓にある“食べ物の残量”も気にしなければならないんですよ。
 
別所:“消え物(消耗する小道具)”の整合性をとるのって、難しいですよね。
 
堀部:そうなんですよ。例えばパンひとつとっても、映像をつなぎ合わせたときに減り方が違うとおかしいから、すべてのテイクで同じだけ食べなければならなくて。普通はその問題を気にして食べる量を抑えるんですが、「たくさん食べて」と注文がついたので大変でした。そして、大人たちの心配をよそに、彼はどんどん食べる(笑)。
 
木村:大好きなパンが出されたので、ついつい食べすぎちゃいまいました!
 
さらに話題は、筒井さんの年齢を感じさせない美しさにも及びます。“美の秘訣”について聞かれた筒井さんは、「食事」と回答。栄養をしっかり摂取することの大切さを伝える本作と共鳴するようです。
 
筒井:美の秘訣について私がお答えるのはおこがましい気がするんですが……強いて言うなら食事でしょうか。昔から和食が大好きで、ひじきとか切り干し大根とか、おばあちゃんのような食事を好んで食べていましたね(笑)。
体に必要な栄養をきちんと摂り入れることの大切さは実感しているので、本作のメッセージにも共感できました。
 
MEGUMI:『上田家の食卓』は、そうしたブランドが伝えたいメッセージが、家族の愛とともにそっと心に残る作品になっています。私がこの作品で特に好きなのは、食卓で繰り広げられる会話に、人から見たらちょっと不思議な“家族の共通言語”が表現されているところなんですね。それが、独特の優しい世界観を生み出していると思うんです。そんなこの作品“らしさ”を楽しみつつ、作品に込めたメッセージも感じてもらえればと思います。
 
そしてイベントの最後には、平林監督がブランデッドムービーの魅力について語ってくれました。
 
平林:ブランデッドムービーの魅力は、数十秒の短いCMとは違い、企業が何を考えているか、つまり哲学が表現できることにあると思うんです。そう考えると、もはや広告の域を超えて、“ブランデッドムービー=サービスそのもの”という気がしますね。ぜひみなさんも『上田家の食卓』をご覧になって、ネスレ日本の哲学を感じてもらえたらと思います。
 

(文:中島香菜)

 
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